私は長井雅開と申します。愛媛物産株式会社の代表を務めております。

この度、ホームページを新たに開設させていただくにあたり当社の説明をさせていただきます。

当社は、戦後に愛媛県今治市にて繊維業を営んでおり、今年で75年を迎えます。

昭和43年からは愛媛県松野町、鬼北町、宇和島市に移転して繊維工場を営んでおりましたが、繊維不況のあおりを受け2004年に介護業界に進出するに至り今年で介護施設開業20年を迎えました。当時は親を施設に入れることが親不孝者と見なされる時代であり、開業当初は介護事業の浸透に苦労したと聞きます。

そういった厳しい運営環境ではありましたが、介護事業創業の父である会長や当時の職員の努力もあり満床という状況下であった15年前に私は宇和島に帰ってきました。

暫くして私は二つの方針を掲げさせていただきました。1つ目は、いかなる入居希望者もお断りしない。2つ目は従業員を解雇しないことです。

当時はいわゆる施設側が入居者を選ぶ時代でしたが、私は良いサービスを提供して市民から選ばれる施設になるという方針をかかげました。

精神的、身体的、医療的に大変な状況の方で、他の施設からお断りされた方であっても選ばれたのであれば全てを受け入れることとしましたが、あまりにも大きな方向転換だったためか職員の大量離脱を経験しました。私からすると飲食業、サービス業であろうと提供するサービスの価値を高め選ばれるようになるのは当たり前と思っておりましたが、当時の介護業界の状況と大きくかけ離れていたようで少し急ぎすぎたのかもしれません。

いわゆる2代目にはついていけないというよくある話でしたが、当時の苦しい状況を支えてくれた職員、私の方針を理解してくれた職員には感謝の気持ちで一杯です。

それ以降、私たちは1度も入居希望をお断りしたことはないし、職員を解雇したこともありません。

「困ったときのなごみ荘」になることを誓い職員とともに本日まで営業を続け、常時ほぼ満床という今は選ばれる側になれたと感じております。しかしながらこれからの介護業界は利用者の減少に加え、職員の確保という大きな課題に向き合わないといけません。

利用者やその家族に寄り添い、いつまでも選んでいただける施設であることを目指し大切な職員とともに歩み続けます。

今後ともご指導ご鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。